後藤家と家彫の起源──祐乗・宗乗・乗真、そして光乗へ
日本刀を飾る刀装具は、単なる装飾にとどまりません。 武家の身分や美意識を映し出すこれらの彫金は、時に権威の象徴として、時に精神性を語る手がかりとして重んじられてきました。 その中でも後藤家は、四百年にわたり将軍家や大名に...
日本刀を飾る刀装具は、単なる装飾にとどまりません。 武家の身分や美意識を映し出すこれらの彫金は、時に権威の象徴として、時に精神性を語る手がかりとして重んじられてきました。 その中でも後藤家は、四百年にわたり将軍家や大名に...
刀装具の意匠には、しばしば驚くほど身近なものが登場します。 その中でも「茄子(なす)」は、一見すると地味に思えるかもしれませんが、実は深い意味が込められた画題です。日本文化における茄子の象徴性や、武士たちがなぜこの植物を...
日本の刀装具において、「蜘蛛(くも)」という意匠は、いささか意外に感じられるかもしれません。武士の象徴である刀に、昆虫を描く。その中でも、どこか不気味さをまとった蜘蛛が選ばれている。 しかしこの画題には、日本人の自然観や...
虎といえば、猛獣の象徴として知られています。その姿は力強く、堂々としていて、見る者を圧倒する存在感を放っています。 けれども、実は日本には野生の虎は存在しません。それにもかかわらず、虎は古くから刀装具や絵画、工芸品などの...
蓑亀図目貫無銘鉄地 容彫 金象嵌 長さ:34.1mm 幅:15.5mm 厚さ:4.5mm 重さ:3.3g長さ:33.6mm 幅:14.5mm 厚さ:4.2mm 重さ:3.1g
枝柿図目貫無銘赤銅地 容彫 金色絵 長さ:38.9mm 幅:13.9mm 厚さ:5.1mm 重さ:4.0g長さ:37.0mm 幅:13.6mm 厚さ:5.8mm 重さ:4.4g
日本刀の刀装具には、驚くほど多彩な意匠が込められています。龍や獅子といった勇壮な存在から、朝顔や菊のような可憐な草花、そして豆のような小さな存在までもが、彫り込まれていることがあります。 「豆」という一見地味な題材に、職...
大豆図目貫無銘赤銅地 容彫 金色絵 長さ:37.6mm 幅:11.7mm 厚さ:5.5mm 重さ:5.7g長さ:36.7mm 幅:11.4mm 厚さ:5.0mm 重さ:5.0g
刀装具の世界には、草花や動物といった自然の意匠とともに、家紋や紋章のように格式を帯びた図柄も見られます。その中でも、五三桐紋三双図(ごさんきりもん・さんそうず)は、桐紋を繰り返し配置した重厚な構成をもち、目貫においても存...
刀装具には、虎や龍、獅子といった力強い動物たちだけでなく、時に意外な動物たちも意匠として登場します。そのひとつが「山羊(やぎ)」です。 現代の私たちにとっては、牧場や絵本で見る穏やかな印象が強いかもしれませんが、金工師の...
宮中人物図目貫無銘赤銅地 容彫 金銀色絵 長さ:37.5mm 幅:15.3mm 厚さ:5.4mm 重さ:5.0g長さ:37.6mm 幅:15.7mm 厚さ:4.0mm 重さ:6.5g
牡丹図目貫無銘素銅地 容彫 金色絵 長さ:23.7mm 幅:15.8mm 厚さ:6.0mm 重さ:4.1g長さ:23.5mm 幅:15.6mm 厚さ:6.1mm 重さ:5.0g
万年青図目貫無銘赤銅地 容彫 金色絵 長さ:40.1mm 幅:13.7mm 厚さ:5.4mm 重さ:6.2g長さ:40.2mm 幅:15.1mm 厚さ:5.5mm 重さ:6.0g
蝶に勝虫図目貫無銘赤銅地 容彫 金銀色絵 長さ:29.2mm 幅:15.8mm 厚さ:5.4mm 重さ:3.9g長さ:34.3mm 幅:14.9mm 厚さ:4.7mm 重さ:3.5g
蜘蛛に笹図目貫無銘赤銅地 容彫 金色絵 長さ:41.4mm 幅:17.5mm 厚さ:5.6mm 重さ:5.3g長さ:39.6mm 幅:14.4mm 厚さ:6.1mm 重さ:5.0g
茶道具図目貫無銘赤銅地 容彫 金色絵 長さ:38.6mm 幅:11.6mm 厚さ:4.4mm 重さ:4.8g長さ:37.8mm 幅:14.2mm 厚さ:4.6mm 重さ:4.6g
猩々図目貫無銘赤銅地 容彫 金色絵 長さ:31.0mm 幅:16.6mm 厚さ:6.3mm 重さ:7.3g長さ:29.8mm 幅:16.7mm 厚さ:5.8mm 重さ:7.0g
万年青図目貫無銘赤銅地 容彫 長さ:37.2mm 幅:13.1mm 厚さ:5.3mm 重さ:4.6g長さ:37.1mm 幅:12.4mm 厚さ:5.7mm 重さ:5.1g
馬師皇図目貫無銘赤銅地 容彫 金色絵 長さ:28.2mm 幅:16.2mm 厚さ:4.3mm 重さ:4.5g長さ:33.4mm 幅:16.2mm 厚さ:4.9mm 重さ:5.3g
二疋山羊図目貫無銘赤銅地 容彫 金色絵 長さ:31.7mm 幅:13.4mm 厚さ:5.3mm 重さ:3.5g長さ:30.2mm 幅:14.6mm 厚さ:5.4mm 重さ:3.4g
「瓢箪に馬」と聞いて、どのような情景を思い浮かべるでしょうか。瓢箪(ひょうたん)と馬は、一見すると何の関係もないように思えます。 しかし、日本には「瓢箪から駒が出る(ひょうたんからこま)」という、よく知られたことわざがあ...
竹虎図目貫無銘赤銅地 容彫 金色絵 長さ:39.2mm 幅:12.0mm 厚さ:5.2mm 重さ:4.1g長さ:39.4mm 幅:12.1mm 厚さ:4.5mm 重さ:4.3g
馬図目貫無銘赤銅地 容彫 金色絵 長さ:29.5mm 幅:15.8mm 厚さ:5.6mm 重さ:5.6g長さ:29.6mm 幅:16.1mm 厚さ:5.7mm 重さ:5.2g
2025年6月15日、東京・御茶ノ水ファーストビルの8階にて、初めての刀装具展示を行いました。当日は13時から17時まで会場の一角をお借りし、私たち「紡盛堂」が所蔵する刀装具を展示しました。 展示といっても、格式ばったも...
枝茄子図目貫無銘赤銅地 容彫 金色絵 長さ:36.8mm 幅:15.3mm 厚さ:5.5mm 重さ:5.0g長さ:36.1mm 幅:15.4mm 厚さ:5.6mm 重さ:5.4g
刀装具には、力強さや美しさだけでなく、持ち主の思想や価値観までも映し出すような意匠が施されることがあります。今回ご紹介する「梶の葉に抛筆図目貫」は、まさにその象徴ともいえるもの。 一見するとやや異色にも感じられる「筆」が...
刀装具を眺めていると、不意に心が留まる意匠に出会うことがあります。今回取り上げる「朝顔図縁頭」も、まさにそんなひとつでした。 細く伸びた蔓と、様々な色で表現された朝顔の花々。その佇まいには、力強さよりも、凛とした気品と清...